先日、米川小学校で防災キャンプを行いました。
テーマは「洪水災害・土砂災害」と「水難事故」です。
はじめに
米川小学校では毎年、防災キャンプを行っており、毎回、山口消防防災探究会を講師として招いてくれています。
いつもありがとうございます。
米川地区には島田川という二級河川が流れ自然豊かな環境ですが、一方で、大雨等により氾濫する危険や水難事故がいつ発生してもおかしくない環境でもあります。
今回の防災キャンプでは、このような米川地区特有の危険性に重点を置き訓練を計画しました。
以下、今回の防災キャンプの内容です。
洪水災害・土砂災害
洪水災害及び土砂災害について座学を行った後、避難カード作りを行いました。
避難カードとは、簡単にいうと避難の計画です。
避難カードを作ることで、一番大切な「早い避難」に繋がります。
また、避難カード作りを親子で行うこともとても重要です。
なぜなら、災害が起きたとき、必ずしも親がそばにいるとは限らないからです。
自分の命は自分で守る、そのために、親子で防災についての話をするということは、とても重要で効果的なことだと考えています。
水害時の歩き方
大雨による洪水災害が発生すると、道路に水が溢れる冠水被害が起きることがあります。
この歩き方は、このような冠水被害があったときに、安全に歩いて移動する方法です。
※この方法は危険が伴いますので、そうなる前に早めに避難することが前提です。
歩き方のポイントは「すり足」です。冠水時の水は茶色く濁っており、底が見えません。
そのため、足は上げず、すり足で少しずつ進み、底に穴(マンホール)がないか、段差(水路)がないか、障害物(ベンチ、バス停)がないかなどを確認しながらゆっくり進む必要があります。
杖や傘などの棒があれば、底を突いて確かめながら歩くようにすることで、より安全です。
さらにその棒には、自分の膝の高さにヒモなどを結んでください。
なぜ膝の高さかというと、水が膝より上になると、歩くのが非常に難しくなるからです。
ヒモと水面の位置を確認しながら、できるだけ膝より下の場所を選んで歩くようにしてください。
ライフジャケット有りでのういてまて(川ver)
ライフジャケットを着ているときに、川などの流れが強い場所で流されてしまった場合、どうやって自分の命を守ればよいでしょうか。
その方法について、実際に川で訓練を行いました。
基本の考えは「救助が来るまでういてまて」ですが、流れがある場合のういてまては、通常のういてまて(静水時)とはいくつか違う点があります。
以下、4つのポインを紹介します。
①足から流れる
上流側が頭、下流側が足になるよう体勢をとり、足から流れます。
②足を下げない
足は絶対に下げないでください。
その理由は、底に何があるか分からないからです。
底に大きな岩があった場合、足を下げていると怪我をするだけでなく、はまり込んで身動きがとれなくなる危険があります。
③頭を起こす
頭を起こすことで、顔に水がかかりにくく呼吸を維持できます。ライフジャケットを着ているので頭を起こしても体が沈むことはありません。
しっかり前を見て、先がどうなっているのかを監視することが大切です。
④手を左右に広げる
手を左右に広げることで、バランスがとれ、必要により、手であおいで移動もできます。
目の前に障害物があった場合、足で蹴って避けます。
ただし、先に障害物が見えた場合は、手であおぎ、事前に障害物に当たらないよう移動することが大切です。
さいごに
多くの人は、「災害を想定してしっかり備えましょう」「もっと危機感を持って備えましょう」と言っただけでは、意識も行動も変わりません。
それは、「備える」ということが、普通の人にとってはハードルが高いからです。
だから、まずは知ること、つまり、知識のない状態から知識のある状態に変化させることが重要だと私達は思っています。
知識があれば、事故や災害が身近に存在していることに気づきます。
知識があれば、事故や災害時にどうすればよいか不安になります。
知識があれば、これまでの考えが、過信だった、慢心だったと気づきます。
つまり・・・
知識があれば意識が変わります!
意識が変われば行動が変わります!
だから、まずは「知ること」が全ての始まりです。
常に謙虚に、楽しく学ぶ、その姿勢が、命を守るための最初の一歩であり、一番重要なことだと思います。
私達と一緒に、楽しく学びましょう!
講習会を依頼したい方は、気軽にホームページやDMで相談してください。
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