令和7年1月26日、フジグラン岩国で、「市民活動カフェ2025」が開催されました。


市民活動カフェは、岩国市で毎年開催されており、様々な分野で活動する岩国市の市民活動団体(40団体)が一堂に会し、ステージ出演・バザー・体験講座などの、日頃の活動を紹介するイベントです。
山口消防防災探究会も昨年に引き続き、今年も参加させていただきました。
そこで、地震をテーマにした防災ブースを出展し、ステージ上では、地震時の身の守り方について約25分間披露しました。


今年の来場者は約1,500人だったとのことで、多くの方に防災についての普及啓発ができたと思います。あらためて市民活動カフェ開催に携わった方々には本当に感謝しております。また来年もぜひよろしくお願いいたします。
以下、防災ブースで展示した、「揺れから身を守る安全ポーズ」について紹介します。
安全ポーズについて
地震が起きた時は、「まず姿勢を低くして、頭を守りながら、揺れが収まるまで動ないようにする。」という一連の行動を、通常、教えられると思います。
しかし、上記のような覚え方では、瞬時に行動するのは難しいといえます。
なぜなら、実際の地震は突然起きるため、複雑な覚え方だと瞬時に動けないからです。
そのため、この一連の行動をよりシンプルにして、身体で覚える必要があります。
そこで、山口消防防災探究会では、「安全ポーズ」というものを教えています。
安全ポーズとは、上記の一連の行動を一つにまとめたものであり、状況に応じて3種類の安全ポーズを使い分けます。
その3種類の安全ポーズが、
- サルのポーズ
- ダンゴムシのポーズ
- カエルのポーズ
です。以下、一つずつ安全ポーズを紹介します。
①サルのポーズ

机がある場合の安全ポーズです。机の下に移動したあと、机の脚を持ち、揺れが収まるまで耐えてください。
机の脚をしっかり持つことで、机が固定されるだけでなく、体も安定して倒れにくくなります。
机が小さい場合は頭が出ないことを優先してサルのポーズをしてください。
②ダンゴムシのポーズ

机がない場合の安全ポーズです。
大事な頭をしっかりもぐり込ませ、手で首の後ろを守るようにしてください。
このポーズはしっかり訓練していないと横に揺れた際、耐えられず、簡単に倒れてしまいす。
よって、足は少し開きめでダンゴムシのポーズをとれば横の揺れでも倒れにくく、安定します。
③カエルのポーズ

机がない場合で、かつ、周囲に落下物などの危険な物がない場合に行う安全ポーズです。
このポーズは手で耐えている分、揺れに対して非常に強く、安定して耐えることができます。
また、顔を上げて、周囲を監視することもできるため、最悪、何か落下物等があっても、このポーズのまま、少し移動することもできます。
さいごに

市民活動カフェに参加した方々に、今回紹介した3種類の安全ポーズを、実際に揺れの中でやらせてみると、ほとんどの方が揺れに耐えきれず倒れてしまいます。
実際に訓練して、力の入れ方や重心位置などを学び、自分に合った一番良いポーズを身につけなければ、実災害では使えないということです。
私が消防職員として働く中で、常に意識していることは「知識を技術まで落とし込む」ということです。
学んだ知識を実災害で生かせるようにするには、繰り返し訓練を行い、使える技術にまで落とし込む必要があります。
逆に言うと、知識だけで満足して、ろくに訓練をしていないと、実際にやってみるとできないということが、たくさんあるということです。
知っているからできるとは限りません。
インプットした知識を、万が一の時に生かせるよう、訓練で実際に体を動かしアウトプットすることが、非常に重要なことです。
みなさんも、私達と一緒に、体を動かしながら、多くのことを学んでいきましょう。
興味のある方は、ホームページから気軽に相談してください。私達と一緒に、災害に強い地域を作りましょう!