令和7年6月8日、USARアメリカ研修結果報告会を開催しました。
アメリカでSCS1(Structural Collapses Specialist 1)を受講してから、はや3ヶ月。
ついに、ここ山口県岩国市で、日本のUSARを変えるための第一歩を私達は踏み出しました。
報告内容

報告会の内容は、以下の3本立てです。
- USARとはなにか、日本のUSARの現状、アメリカ研修で学んだことの紹介
- USARの必要性を日本の災害事例や南海トラフ巨大地震の被害想定から考える
- 日本で必要なUSAR技術について共有する(倒壊建物の評価、屋根・床のブリーチング、ヘビーウェイト、ショアリング、要救の挟圧解除など)
今回の報告会のターゲットは、USARについてほぼ知らない消防職員と消防団員の方々です。
よって、テクニカルな部分はそこまで詳しく触れず、USARについてよく分からない方向けに、USARの基本であったり、USARの必要性を訴え、そのうえで日本に必要なUSARスキルを紹介するといった内容です。
より多くの方にUSARを知ってもらいたい、そんな私達の想いを込めた報告会でした。
報告会には県内、県外から多くの方が参加していただき、大変うれしく思います。
参加されたみなさん、本当にありがとうございました。
また、一緒にアメリカに行った、6Hammersの仲間たちも、この報告会に参加してくれて本当に感激しています。
ありがとうございます。
南海トラフ巨大地震に備えろ

南海トラフ巨大地震はおよそ100年~150年周期で繰り返し起きています。
調べればすぐに分かることですが、起きない周期は絶対にないということを日本の歴史が証明しています。
そして、最後に南海トラフ巨大地震が起きたのは1946年の昭和南海地震(1944年の昭和東南海地震と合わせて2回発生)。
つまり、約80年前です。
最も短い周期で考えた場合、私達に残された準備期間はあと20年しかありません。
死者数29万人、被災者数6,800万人。
日本国民の半分が被災すると想定されている、南海トラフ巨大地震。
今の子供達は、この南海トラフ巨大地震を必ず経験することになります。
南海トラフ巨大地震が起きた時、現場で最初に救助活動するのは、
当然、地元の消防職員、消防団員です。
だから、消防職員、消防団員は、地域と子供達にとって一番身近なヒーローでなくてはならないと、私は強く感じています。
一人一人が消防という仕事に本気で向き合い、人のために本気で取り組むことで、消防という仕事に誇りを持つことができる。
そしてその誇りが、自分はヒーローだという自覚になり、日本の消防職員、消防団員が進化していくと、私は信じています。
私達は仲間です!共に備えましょう!
日本のUSARの未来

山口消防防災探究会では、USARをより多くの人に伝えるため、訓練環境を整え、定期的にUSAR研修会を開催します。
そして、多くの消防職員、消防団員に、USAR技術を伝え、災害対応力の強化に繋げたいと考えています。
また、一般の方にもUSARを普及し、共助の部分もより強化していきたいと考えています。
共に日本の未来を護りましょう!
USAR勉強会を希望する方は、ぜひ気軽にホームページのお問い合わせからメッセージください。
ありがとうございました!