令和8年2月13日、岩国市天尾小学校において、第3回US&R研修会ショアリング基本編を開催しました。
本研修会には県内及び県外から消防士30名が参加していただき、組織の垣根を越えて実践的な技術を学びました。
今回の研修テーマは、「ショアリング」です。
震災救助は「余震との戦い」
熊本地震や能登半島地震では、活動中の余震によって建物が再倒壊した現場が実際に存在します。
緊急退避すらできず、その場で祈りながら待機することしかできなかった——そんな極限の状況も報告されています。
震災救助活動とは、常に二次倒壊のリスクと隣り合わせの活動です。
それでも、目の前に助けを求める人がいれば、私たち消防は必ず救助に向かいます。
それは消防に根付く使命感によるものです。
使命感を持つことは最も重要です。
しかし——使命感だけでは命は救えません。
自らの使命を全うするためには、それに見合うだけの知識、技術、そして判断基準が不可欠です。
災害は待ってくれません。
だからこそ、その時が来るまで積み重ねるしかないのです。
座学と実技で「判断できる隊員」を育てる
研修では座学と実技を連動させ、現場での判断力向上を重視しました。
【座学】

- ショアリングの概要と種類
- 木造住宅におけるショアリングの実施判断
- 木造住宅におけるショアリングの設置箇所の見極め
- 木造住宅におけるショアリングの荷重の考え方と評価

【実技】




- Tポストショア
- ダブルTポストショア
ショアリングは単なる技術ではありません。
「どこを支えるべきか」
「なぜそこなのか」
この問いに答えられる隊員こそが、真に現場で戦える隊員です。
言い訳の先に、救える命はない
訓練するための、知識がない・・・資機材がない・・・場所がない・・・
——その言い訳を、いつまで続けるのでしょうか。
環境は与えられるものではありません。
自ら創り出すものです。
その想いを持った者たちが、この研修会で出会いました。
この研修会を通じて、改めて、みなさんの熱い思いを肌で感じました。
近い将来発生が危惧される南海トラフ巨大地震では、これまでとは比較にならない規模の救助活動が求められます。
多くの命を救うために必要なのは、個の力だけではありません。
私たち一人ひとりが手を取り合い、一致団結し、US&Rが実行できる環境を地域に築いていくこと。
それこそが、これからの消防に求められる姿だと考えています。
最後に

災害は必ず起こります。
問われるのは、「その時に戦える準備ができているか」。
山口消防防災探究会はこれからも、現場で本当に使える知識と技術の普及を通じて、消防の対応力向上に取り組んでまいります。
研修会に参加されたみなさん。本当にありがとうございました。
これからも、共に未来を護りましょう。

