先日、市内の小学校で、水害に関する防災訓練を行いました。
毎年、大雨による自然災害は日本のどこかで起きています。
特にここ山口県では、土砂災害や水害が起きる可能性が非常に高く、最も力を上げて備えるべき災害であり、今回訓練を行った地域においても、水害の危険度が高いことから、「水害」をテーマにした訓練を行うことにしました。
西日本豪雨災害のときに、実際に被害にあった地域でもあり、水害に対する危機感は、みなさん十分に持ってることを感じましたが、具体的にどう備えるのか、そして、災害が起きた時にはどうすればよいのかを、今回の訓練で、子供、保護者、先生、地域の方々とで一緒になって学んでいきました。
訓練内容は、大雨が降ると起きる「浸水被害(建物内に水が入ってくること)」と「冠水被害(道路に水が溢れること)」に備えるための訓練を行い、最終的に、早い避難を行うために重要なこと(避難カード作り等)をお話しして終わりました。
以下、内容について少し紹介します。
①土のう・水のうを使った簡易水防の訓練
建物の浸水被害を防ぐのに有効なのは、土のうや水のうです。
これらをうまく作り、最終的には自宅の被害が起きるであろう箇所に積み上げて(簡易水防)、水漏れがないかを放水して実際に確認してみました。
最初は、土のうや水のうを作るのに、手間取っていました(特に土のうのひもを結ぶところ)が、みなさん要領を覚えてからは非常にスムーズになり、最後に土のうと水のうを積んで浸水しないかを放水して確認した際には、見事に浸水被害を防ぐことができました。
「おーっ、すごーい」というみなさんの感動の声は、みんなで頑張ったからこそ感じることができた達成感だと思います。
子供と大人の協力プレイが、本当に素晴らしかったです。
②水害時に行う水中歩きの訓練
道路が冠水した状態で、万が一、移動しなければならない場合に、安全に水中を歩くための訓練です。
この訓練では、あえて、流れがあり底が見えづらい川で行いました。
命の棒を使い、足元を確認しながら、ゆっくりと歩き、最終的には全員が安全に歩くことができるようになりました。
流れがあり、底もよく見えない中で歩くのは、少し怖かったと言っていましたが、命の棒があることで、水深や底の状況が分かり、バランスもとれ、かなり安心して歩けるということが実感できたとのことでした。
③避難カード作り
最後の避難カード作りでは、今日の訓練の振り返りと、最も重要なのは、早い避難だということをお伝えしました。
訓練を通じて水害の危険性を体で理解していたことから、「早い避難が重要」だということが、スーっと頭に入ってきた様子でした。
最後は、どのタイミングで、どこに避難するのかをあらかじめ計画することが大事だということを伝え、避難カードの作り方を紹介しました。
まとめ
今回の訓練を通じて、私達が一番、みなさんに伝えたかったこと。
それは、「自分の命は自分で守る」ということです。
命を脅かす自然災害は、いつ起こるかわかりません。
万が一、そのような災害が起きた場合には、消防などが救助しにいきますが、被害の状況により、すぐに助けに行けれるかどうかはわかりません。
まさに、西日本豪雨災害のときがそうでした。
だからこそ、大切なのは「自分の命は自分で守る」ということ。
これが、最も重要であり、「災害の多い日本で生きるための力」だと思っています。
そして、自分の命を守ることができて、初めて、家族や友達など、自分にとって大切な人を守ることができます。
自分の命は自分で守る、それができる人をたくさん増やすこと、それが、災害に強い地域に繋がっていく。
そう信じて、私たち山口消防防災探究会は、これからも活動を続けていきます。
詳しく訓練の様子を見たい方は、当探究会のYoutubeをご覧ください。
また、防災訓練をやりたいと思う方がいましたら、遠慮なく、当探究会のホームぺージやSNS(インスタやフェイスブック)などから連絡をください。
訓練内容については、その地区の特性や自然災害の危険性などを考慮して、内容を考えます。ぜひ、私達と一緒に災害に強い地域を作っていきましょう。
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