先日、山口消防防災探究会では、集結メンバーの方3名を講師として招き、プロボノ研修会を行いました。
内容としては、被災家屋の屋根に行うシート張りについてです。
座学を1時間やった後、河川敷ののり面でシート張りの実技訓練を1時間行いました。
今回、講師として来ていただいた集結メンバーの方々は、現役消防職員の方であり、広島土砂災害や西日本豪雨災害、熊本地震など、様々な現場でボランティア活動を行っており、実践経験がとても豊富な方々です。
そのため、技術的な部分はもちろんですが、ボランティア活動を行うための、大切な心のあり方であったり、考え方など、非常に感銘を受けることばかりでした。
特に、「ボランティアは助けてほしいことだけをやる」という言葉は、いろいろと考えさせられる非常に深い言葉であると感じました。
私は、人を助けたくて消防職員になりました。
そして、その気持ちが今も変わらずあり続けているから、こういった活動をプライベートでもやっています。
その中で注意しなければいけないのが「人を助ける」という気持ちを先行させ過ぎて、被災者の方の気持ちを考えず行動に移してしまうことです。
消防の仕事は人命最優先であり、要救助者がいる場合は、そこに持てるリソース全てを投入して、全力で救助します。そのため、時に相手の気持ちよりも人命救助を優先させ、強制的に活動することもあります。
ですが、ボランティアは違います。常に相手が望むことを、相手が望む方法、相手が望む範囲で活動します(もちろんアドバイスや説明などはきちんと行ったうえで、相手に判断を委ねます)。つまり、ボランティアは常に相手に寄り添うことが必要不可欠だということです。
「ボランティアは助けてほしいことだけをやる」には、そういった意味合いが含まれた、深い言葉であると感じました。
災害大国日本では、毎年、多くの方が被災し、悲しんでいます。そんな被災者の方に心から寄り添える、そんな山口消防防災探究会でありたいと改めて思いました。
講師として来ていただいた集結メンバーのみなさん、本当にありがとうございました。